医療法人向け情報館

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医療制度の改革と高齢者向け住宅

平成18年度の大幅改正に引き続き、平成20年度、22年度の医療・介護保険制度の改正の背景には、超高齢化社会の到来による国のより一層の財政逼迫が主要因としてあります。
2015年には一人暮らしの高齢者世帯は570万世帯にもなり、全高齢者世帯の33%となると予測され、当然、それに伴う、医療・介護保険の増大が大きな問題となっております。現在34兆円の医療費も2025年には70兆円になることが予測され、それをどのように抑制するかが国にとって最重要課題となっております

2008年度診療報酬の改定ポイント

(注)総務省による09年6月現在の月間収支のサンプル調査
(注)医療病床は私的病院の病床数が60%以上の一般病床
(注)介護病床は平成20年度介護事業経営実態調査結果の概要
(介護療養型医療施設「病院」より抜粋)

療養病床転換の切り札として、サービス付き高齢者向け住宅

医療療養病床23万床→平成23年度末までに重度対応医療病床22万床に
(医療区分2.3が80%を占める要件)

介護病床12万床→平成23年度末までに廃止

今後13万床の患者が病院から出され、老人保健施設(療養型老健施設の新設)やケアハウス、グループホームや有料老人ホーム、その他高齢者専用住宅等にて受け入れるとされております。しかし、それらの施設は不足しており、明らかに介護難民、医療難民が出てくることが予測される。病院で医療区分1の患者の行き場所がなく、家にも帰れず、医療難民が多数輩出されるということが言われております。特に脳卒中患者の行き場がなく、全体では20万人分の高齢者住宅が必要と言われています。

一方、介護保険についても、介護予防に力を入れると共に、これまで介護保険適応であったグループホームや特定施設(介護付有料老人ホーム)は総量規制の枠にはめられ、今後の設置が抑制されることとなりました。結果として、高齢者の受け皿として、今後は介護保険に頼らない、サービス付き高齢者向け住宅、住宅型有料老人ホーム等、介護が外付けの施設の建設が今後の大きな方向性となることが予測されます。介護が外付けとは、高齢者専用住宅にて訪問介護や訪問看護といった外部サービスを受ける施設のことです。

医療と介護の融合ビジネスの可能性

医療→介護と連携した在宅医療分野へ

介護→医療との連携のもと施設〜在宅

医療・介護保険制度の改正の動きをみてみると、キーワードは在宅、給付額の抑制であり、その為に、医療分野は介護へシフト、そして介護分野は医療との連携のもと、施設からより在宅へとシフトするというのが大きな流れと考えられます。従って、今後の病院事業の生き残りをかけた新しいビジネスモデルの提案、それがサービス付き高齢者向け住宅を利用した医療、介護の融合ビジネスです。

医療と介護の新ビジネスモデル

地域連携の面的サービス

医療と介護の融合モデルのご紹介

<ケース1> 高齢者住宅 + 介護 + 医療 機能のモデル

<ケース2> クリニックモールを併設したサービス付き高齢者向け住宅

<ケース3> 透析クリニックを併設したサービス付き高齢者向け住宅

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サービス付き高齢者向け住宅ビジネスで失敗するケースにはまず基本コンセプトが明確でないケースが挙げられます。失敗しないためには、基本コンセプトを明確にした上で、顧客に合わせた開発、運営、経営を行わなければならないのです。

サービス付き高齢者向け住宅経営のポイントは、賃貸住宅に対し24時間ケアをベースに、介護、医療、食事等のサービスをいかに付加するかということなのです。サービス付き高齢者向け住宅はただの箱です。社会的ニーズをそこでどう具体化するかがカギになります。

在宅医療が制度化してきた流れ

一般的には市場ニーズが変化すればそれに伴い提供する側も変化しなければならないのが当たり前とされています。医療における今後のニーズはどうなるのか?、病医院の動向はどう変化していくのか?等々を皆様にお伝えしていければと考えております

まずは、『在宅医療が制度化してきた流れ』をおさらいしていきましょう!

診療報酬上の在宅医療が制度化されたのは、1981年インスリンの在宅自己注射指導管理料の導入である。

1986年厚生省、高齢者対策企画推進本部報告において「高齢者に対する施策は、従来施設入所を中心に進められてきたが、高齢者の多くは、老後も住み慣れた地域社会の中で家族とともに暮らしたいという願望を強く持っているので、今後は、家庭での介護機能を強化する観点から、在宅サービスシステムを確立し、施設サービスと合わせた総合的な施策を推進する」と施策の方向性が示され、これを踏まえて同年6月の閣議決定された長寿社会対策大綱においても、「可能な限り家庭と中心とした日常生活の場で必要な医療および看護・介護が行われるように在宅サービスの拡充を図る。このため、開業医を中心とした包括的な健康管理の推進、リハビリテーション等社会生活機能の維持増進に重点を置いた医療体系の確立、保健師による訪問指導などと連携した在宅看護の充実などにより、地域における在宅保険・医療サービスの拡充を図る。」と従来の入院医療などからの決別を明確化した。

1992年の第二次医療法改正において「居宅」を「医療提供の場」と位置づけられた。

1994年健康保険法の改正において在宅医療が「療養の給付」と位置づけられた。

1998年の診療報酬改定において、「寝たきり老人在宅総合診療料」および「24時間連携体制加算」が新設。

2006年改定において、「在宅療養支援診療所」が診療報酬上の制度化され届出の数は全診療所の1割程度でした。2008年、「在宅療養支援病院」制度がスタート(病院を中心に半径4キロ圏内に診療所がない地域、200床未満)

2010年診療報酬改定でも在宅医療促進の動きは継続、例えば往診の点数引上げ、在宅療養支援病院の規制緩和等々

2012年の介護・医療保険W改定においては在宅医療の流れは強まるのではないでしょうか?

 

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